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全球梦幻国度的交易通缩

2025-05-19 Christian Keller,Mark Cus Babic,Akash Utsav,橋本 龍一郎 巴克莱银行 睿扬
报告封面

Christian Keller+44 (0) 20 7773 2031christian.keller@barclays.comBarclays, UKMark Cus Babic+1 212 526 1870mark.cusbabic@barclays.comBCI, USAkash Utsav+91 (0) 22 6175 1543akash.utsav@barclays.comBarclays, UK(日本でのコンタクト先)橋本龍一郎+81 3 4530 1372ryuichiro.hashimoto@barclays.comBSJL, Japanwww.barclays.com 貿易ディール:米中ディールでより穏やかなグローバル・マクロシナリオが復活米中関税ディールは交渉が完全に終わったわけではないが、米国および世界経済にとっての最悪のマクロシナリオは回避された。米英のディールや、関税に関するその他の論評も加味して、当社は今では中国に対して10~30%の追加関税、その他の国に10%の相互関税、25%のセクター別関税(ただし免除あり)が適用されることで最終的に落ち着くとみている。これにより米国の平均関税率は14~17%となる。年初の約2.5%からは大幅な上昇だが、わずか1週間前と比べて明らかな改善である。1週間前は平均関税率が25%に達しており、米国と中国が互いに145%、125%の関税を適用することで事実上の貿易封鎖の状態にあった。奇しくも、当社が年初に想定していたマクロシナリオに完全に戻った格好である。当社は現在の見通しと非常に近い「暫定的な前提(placeholder assumptions)」を立てていた。米国:景気は減速しているが、もはやリセッションには陥らず結果として、米国経済にとって景気後退はもはや最も可能性の高いシナリオではなく、単なる減速の見通しに戻った。当社は今では2025年GDP成長率(10-12月期の前年同期比)を+0.5%(1週間前から0.8ppの上方修正)、2026年を+1.6%(同0.1ppの上方修正)と予想している。前期比ベースの成長率は年内は低調となり、4-6月期は(関税前の駆け込みの反動による輸入減少で)前期比年率+1.0%へ回復するが、7-9月期は同+0.5%、10-12月期は同+1.0%となるだろう。成長率予測の上方修正に伴い、失業率は従来予想よりも0.4pp低い4.3%でピークを付けると予想する。さらに、関税引き下げはコストプッシュ型インフレ圧力の低下を示唆しているため、当社は2025年(10-12月期の前年同期比)のコアCPIおよびコアPCEデフレーターの予測を0.4~0.5pp下方修正し、それぞれ+3.3%、+3.6%とする。景気後退を回避しても、インフレは高止まりしているため、当社は今ではFOMCが今年の25bp利下げを1回(12月)にとどめると予想する(従来予想は2回)。2026年は3回の利下げを見込む。先週の経済指標はこうした見通しに概ね整合的だった。4月小売売上高は3月に前年比+1.7%と急増した後で同+0.1%と小幅な伸びにとどまった。食品サービスが堅調だった一方で、財の支出はやや弱く、2~3月の関税前の駆け込みの反動を示している。このことは、個人消費が4-6月期に減速するという当社の想定に整合的である。同様に、堅調な4月鉱工業生産は関税の影響を一部反映している可能性があり、特に自動車・同部品の生米中貿易戦争の大幅な緊張緩和を受けて…図表2…当社は今では世界成長率のより小幅な減速と米国のリセッション回避を予想出所:Financial Times、the White House、バークレイズ・リサーチ注:Q4/Q4:10-12月期の前年同期比出所:バークレイズ・リサーチ米国の対中追加関税2月1日3月4日4月2日4月8日4月9日5月12日現行水準実質GDP成長率2024年(Q4/Q4)2025年(Q4/Q4)世界米国ユーロ圏英国中国EM 2 3産が顕著に減少した。対照的に、CPI統計には関税の影響がまだ表れておらず、コアCPIは当社予想に沿って前月比+0.24%を記録した。3月の異例の低水準から正常化した格好だが、財コア価格の大幅な上昇は見られなかった。FOMCは当面において政策を据え置くという当社の見方をさらに補強しているのは、ミシガン大学サーベイである。今後1年間の期待インフレ率は+7.3%(1981年以来の高水準)へ、中期的な期待インフレ率は+4.6%へそれぞれ上昇した。期待インフレ率は民主党支持者や無党派層だけでなく、今では共和党支持者の間でも上昇しており、同サーベイを重視すべきではないという議論を揺るがしている。今週は公式統計の発表が少ないが、5月22日分の財務省日次報告(5月23日発表)は4月の輸入に関連する関税収入の動向に関する重要なヒントを提供してくれよう(2025年5月16日付「US Economics: Watch April tariff revenue」を参照)。中国:輸出見通しは改善したが、不動産市場は悪化関税引き下げは中国の輸出にもプラスであり、当社は今では今年の輸出を+4%と予想する(従来予想は0%)。関税停止は形式的には一時的な措置であるため、企業が前倒しを続けることで短期的には輸出が堅調となる可能性があるが、年後半は減速が見込まれる。高頻度の先行指標によれば、関税緩和を受けてすでに先週はコンテナ予約が急増した。一方で、4~5月に住宅市場が安定化から急速な悪化に転じるなか、当社は不動産投資に対する新たなリスクにも留意している。結果として、当社は2025年の不動産投資を-10%と予想する(従来予想は-6~8%)。上記の要因を踏まえ、消費の見通しにも微調整を加えた結果、当社は2025年中国GDP成長率予測を+4%に据え置く。今週は4月分の小売売上高、鉱工業生産、固定資産投資が発表される予定であり、4-6月期序盤の経済活動のモメンタムを最初に示すデータが提供されよう。欧州:やや改善するも、不透明な貿易ディールが足枷に米中貿易戦争の猶予と、これに伴う米国の成長加速および不確実性の低下は、世界各国にもプラスの波及効果をもたらすだろう。当社はユーロ圏においても成長率予測をやや上方修正し、2025年(10-12月期の前年同期比)の見通しを従来の-0.2%から0.0%へ修正した。年後半にテクニカル・リセッションに入るという見通しは維持するが、その度合いはより緩やかとなりそうだ。インフレ期待の一段の上昇は当社の金利据え置き予測を支持図表4米国とEUのディールが不透明であるため、当社はユーロ圏で引き続きマイルド・リセッションを予想出所:ミシガン大学、Haver Analytics、バークレイズ・リサーチ出所:BEA、Eurostat、Haver Analytics、バークレイズ・リサーチミシガン大学期待インフレ率今後5年間米国ユーロ圏バークレイズ実質GDP予測前期比%、季調済年率 4EUと米国のディールに関する不確実性は高いままである。交渉はまだ技術的なレベルにとどまっており、進展の兆しはない。ベッセント財務長官が「欧州は集団的意思決定に問題を抱えている(Europe has a collective action problem)」と発言したことは、協議の難航を示唆していよう。このことは、90日間の関税猶予が終了する7月9日に、現在10%に設定されているユーロ圏製品に対する相互関税が20%へと再び引き上げられるリスクがあることを意味している。それでも、成長率予測の小幅な上方修正と、コア・インフレ率予測のある程度の上方修正により、当社は今ではより緩やかな金融緩和を予想している。修正後のECB予測は「解放の日」の前のベースラインに戻り、6月、9月、12月に25bpずつ合計3回の利下げを見込む。7月の利下げ予測を取り下げたことで、より間隔を空けた政策調整となる。今週発表される5月PMI速報と4月HICP確報は一段のシグナルを提供しよう。EM諸国にはある程度の安堵感、だが世界経済は減速を続けるその他の地域では、当社は中国を除くEMアジア全体の成長率予測を上方修正した。ただし、インドは例外であり、貿易転換による恩恵が相対的に小さくなる可能性がある。成長率予測を最も大幅に引き上げたのは、シンガポールなど輸出依存度の高い国である。同様に、米国経済の改善から恩恵を受けるとみられるチリ、コロンビア、メキシコなど中南米諸国の一部も成長率予測を引き上げた。こうした修正により、2025年(10-12月期の前年同期比)の世界GDP成長率予測は+2.3%となる。2024年の+3.4%からは減速するが、1週間前からは0.3ppの上方修正である。解放の日2.0?とはいえ、上記の予測は、90日間の相互・対中関税の猶予期間中の様々なディールにより関税が現行水準に維持されることを前提としている。最近の報道によると、現実はそれほど単純ではない可能性がある。トランプ大統領は米国が全ての国と個別に協議する余力がないことを認め、二国間関税合意から離れる方向に動いているようだ。代わりに、「今後2~3週間以内に(over the next two to three weeks)」関税率を一方的に設定し、「支払うべき金額(they'll be paying)」を「各国に通知する(essentially telling people)」書簡を送付すると表明している。各国は異議申し立てが可能としているが、トランプ大統領はその詳細について言及していない。一律10%の関税はすでに適用されていることから、新たに課される関税率はそれよりも高くなるとみられる(具体的な水準は不明)。この一連の動きは4月2日の「解放の日」とよく似ている。このため、市場は現在のところ関税の見通しを楽観しているが、トランプ大統領は土壇場でサプライズをもたらすかもしれない。予算ディール:焦点は関税引き上げから減税へ関税問題に加えて、米国では共和党が内部でどのように妥協して財政調整法案を成立させるのかに関心が移っている。この点については、可決が目前に迫っているようでいて、実際には遠いという状況である。下院版の法案は数日中にも可決される可能性があるが、共和党内部では歳出削減の規模や州・地方税(SALT)控除の上限などをめぐる見解の隔たりがなお大きい。これは法案が上院に送られる前の段階の話であり、上院ではさらに修正されることがほぼ確実とみられる。ムーディーズが米国債務の格付けをAaaからAa1に引き下げたことで予算調整プロセスはさらに複雑になったが、これが調整の行方に大きな影響を与えることはないだろう。一方、現状では法案は「大きいが、それほど美しくない」財政赤字をもたらすことになる。責任ある連邦予算委員会(CRFB)の試算によれば、財政赤字は今後10年間に3.2兆ドル拡大する。この法案には、2017年雇用・減税法(TCJA)の減税を恒久化するだけでなく、チップおよび残業手当の非課税化など、数々の新たな減税策が盛り込まれている。その一部はインフレ抑制法(IRA)のグリーンエネルギー税控除の廃止によって相殺される。だが、この赤字見通しですら過小評価されている。というのも、新たな減税は2028年に失効するが、歴史が繰り返されるとすれば、議会はおそらく2029年に延長を試みる可能性が高いからだ。 Barclays |海外投資戦略スナップショット2025年5月19日図表5米国の財政赤字/GDP比率は、好況時ですら少なくとも6.5~7.0%となる見込み…注:会計年度、現行法のベースラインと比較、CBOの2025年1月時点のベースラインのGDP予測を使用。2025年と2026年の数字は不確実性が高く、学生ローン政策の実施時期に大きく左右される。出所:CRFB、CBO、JCT、バークレイズ・リサーチ要するに、誰が政権を握るかに関係なく、米